我が青春のビックリマン/シルバーアクセサリー

大学から帰ってきた妹はどうやらビックリマンチョコを
食べ歩きながら帰ってきたらしい。
みっともないと思う反面、少し、いやかなりうらやましかった。

ビックリマンを最後に手にしたのは10年以上も昔のことだ。
当時は30円だったのに現在では60円になったらしい。
物価のせいか？と妹に尋ねたところ、それだけではなく
中に入っているシールのほとんどがキラキラシールらしい。

　物欲しそうな顔をしていたら、それを察してか
哀れな兄に一つ恵んでくれた。

当時はおまけのシールが目的だったため、おいしいと思って
チョコを食べたことはあまりなかったと記憶している。
だがどうだろう、この年になって食べるビックリマンチョコの味は。
ノスタルジーがかもしだす淡い思い出がチョコの程良い
甘さにとけ込み、それはもう甘美な味わいへと私の舌を誘う。

そして、シール・・・
あの頃はキラキラシールなどめったに当たる
ことがなかったのに、今、手の中にある「カリスマデビルＸ」は
まばゆいばかりに光っている。
おお、さすがカリスマ、などとつぶやきながら妹に白い目で
見られるも、今の私はノスタルジック少年。
　もっと食べたい。
あの頃の私がよみがえる。
妹を引き連れコンビニへと向かい
年甲斐もなく、10個も買ってしまった。

わずかな後悔と共にまた買おうかなと明日への希望を持つのでした。